ポップアップストアを出店するまでには、いくつかのプロセスがあります。プロセスごとに決めなければならないことがたくさんあるため、出店前に必要な準備や注意点について理解しておくことが大切です。ここでは、一般的なポップアップストアの流れを紹介します。
最初に行うことは、ポップアップストアを出店する目的やゴールのイメージを決めておくことです。出店の目的やゴールによって出店場所や施策などが変わってくるため、しっかり時間をかけて行いたい部分です。
ゴールを設定する際には、施策効果として判断できるように数値で測れる内容にすることが大事。決定した目標に対して何を最終的なゴールとするのか、よく検討しましょう。
設定したゴールを達成するためには、ターゲット層が多くいるエリアや施設を選定することがポップアップストア成功のカギを握っています。自社の出店目的に適した世代や人通りが多い場所をあらかじめリサーチしておき、ピックアップしておきましょう。
特に、新商品の発売など決められた期間に出店したい場合は、場所の確保や競合店などの調整も行わなければならないため、早めに出店場所を決定するようにしましょう。
出店場所が決定したら、目的や設定したゴールに向けて必要な施策を検討し、どのようなポップアップストアにしていくか準備していきます。施策を決定する際には、設定したゴールとの関連性を明確にしておくと上手くいきやすいです。
また、ポップアップストアならではの魅力を作ることで、実際に店舗に行ってみたいと感じてもらいやすくなるため、ターゲット層が喜びそうな魅力的なキャンペーンを行うといいでしょう。
ポップアップストアの内容が決まって準備ができたら、出店することをお知らせします。人通りの多い場所や商業施設であればある程度の集客が見込めますが、ターゲットとなる多くの人を集めるためには事前の告知活動が必要です。
チラシやポスターをはじめ、プレスリリースやネット媒体での告知、既存顧客に対するDMなどを活用し、幅広い人たちに効率よく告知します。
運営前には接客マニュアルなどを作成し、店舗で接客するスタッフが円滑にPR活動を行えるようにします。
ポップアップストアの場合は、ブランドのアピールや認知度を拡大することに重点を置いているケースが多いため、接客スタッフはブランドの魅力を伝えられるようにトークスクリプトを作成したり、研修などを行っておくと安心です。
ポップアップストアの運営には、いろいろな工程があります。運営会社に依頼する際は、専門的なノウハウはもちろん、成功させるための施策をまるごと請け負ってくれる会社を選ぶことがポイント。数多くのイベント運営実績があり、計画段階からワンストップで手厚いサポートを行っている運営会社を選ぶことをおすすめします。
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ポップアップストアを開催する期間は目的やイベントの規模によって異なりますが、イベントや新商品発表などは数日から数週間程度、キャンペーンやマーケット形式のものであれば1ヵ月程度が一般的です。展示型ポップアップストアの場合は、数ヵ月単位で開催されることもあります。1か月程度であれば、下記のようなスケジュールで進めるのが良いでしょう。
まずは出店の目的を明確に定めましょう。新商品のテスト販売なのか、ブランド認知拡大なのか、既存ファンとの交流なのか。「なぜこの形態で出店するのか」を明確にし、達成したいKPIを設定します。来店者数目標、売上目標、SNSフォロワー獲得数、メール会員登録数といった具体的な数値目標を掲げることで、その後の立地選びやプロモーション戦略にも一貫性を持たせやすくなります。目的が曖昧なまま進めると、準備の優先順位がブレてしまい、結果的に効果的な出店にならない可能性があるため、この段階での目的設定は極めて重要です。
出店目的に沿って概算予算を立て、費用項目ごとに配分を決めます。会場費(百貨店で1日あたり数万円+売上歩率15%前後が目安)、内装・装飾費、人件費、販促費(全体予算の10〜20%が目安)、備品・設備費など、必要となるコストを洗い出して計画します。全体スケジュールを逆算し、「いつまでに何を終える必要があるか」を書き出しておくことも重要です。契約手続きやデザイン調整には想定以上の時間がかかる場合もあるため、早め早めの対応を意識してください。特に初回出店の場合は余裕を持った計画を立て、不測の事態にも対応できるバッファを設けておくことをおすすめします。
ターゲット客層が集まり人通りの多い立地を選びます。百貨店・商業施設内の催事スペース、駅ナカや路面店スペース、あるいはイベント会場でのキッチンカーなど、それぞれにメリットがあります。候補スペースが決まったら出店申込みと契約交渉に入りますが、ここで重要なのがタイミングです。人気エリアは予約が埋まるため、平均2〜3か月前の申し込みが一般的であり、直前では断られるケースも多いので注意が必要です。
契約時には出店期間や賃料(固定か歩合か)、売上歩率、原状復帰の条件、搬入出の方法やスケジュールなどを細かく確認します。また消防法や衛生面の規定にも触れておき、後述する許認可手続きが必要かチェックしましょう。キッチンカーで食品販売を行う場合は、営業可能エリアの許可や電源・水道の確保について事前に自治体や主催者と確認することが必須です。
販売する商品のラインナップと在庫数を計画します。期間中に売り切りたい在庫量や売上目標に応じて必要な商品数を見積もり、仕入れや製造のスケジュールを逆算して準備を進めます。アパレルや雑貨ならサイズ・色展開ごとの在庫配分、食品なら日持ちや追加製造の可否も考慮に入れる必要があります。価格設定やプロモーション用のセット商品、来店特典となるノベルティの準備も、この段階で検討しておきましょう。
ポップアップ期間中に追加補充が難しい場合は、初日に陳列しきれない予備在庫も含めて多めに用意し、在庫切れによる機会損失を防ぐことが重要です。売れ行きが予想以上に好調だった場合に対応できないと、せっかくの販売機会を逃してしまいます。
短期間の店舗とはいえ、ブランディングを体現するデザイン計画が大切_です。レイアウトは限られたスペースを有効活用し、商品が映える配置にします。お客様の動線をシミュレーションし、入店しやすく回遊しやすい導線を確保しましょう。メイン商品や目玉商品は一番目立つ位置に配置し、通行人の目を引きやすくします。
内装や什器はブランドの世界観に合ったデザインで統一し、テーマカラーやロゴを効果的に使います。期間限定の特別感を演出しつつ、写真映えするフォトスポットを用意できるとSNS拡散を狙えます。什器や備品はレンタルも可能ですが、希望のものが確保できるよう早めに発注しましょう。看板・ポスター類は視認性を高めるため大きさや照明の当て方にも配慮し、夜間営業する場合はライトアップも検討します。
出店内容に応じて必要な申請や書類を確認します。飲食物を扱う場合は保健所への営業許可申請が必要で、許可証は店頭に掲示できる状態で用意します。仮設店舗であっても消防法や建築基準法上の書類提出が求められる場合があるため、催事場の担当者に確認しましょう。百貨店等では出店契約時に各種証明書の提出を求められることもあります。
また、現場で必要となる設備・備品類の準備も漏れなく行います。レジ・決済システムの用意、防犯カメラや金庫、照明機器、延長コード、ハンガーラックや陳列棚、レジ台、試着用ミラー(アパレルの場合)、包装資材やショッパー袋、清掃用具、消毒液などをリストアップします。必要に応じて電源やWi-Fi環境の確保も検討してください。備品の中には納品に時間がかかるものもあるため、遅くとも開店2週間前までに手配を完了させます。スタッフのユニフォームや名札、マスク(食品取扱時)等もこの段階で準備します。
運営を支えるスタッフの人選とシフト計画を行います。自社スタッフで回せない場合は短期アルバイトや派遣も検討します。必要人数は期間と来客規模に応じて算出しますが、1日あたり最低2名(接客担当+会計担当)は確保し、週末のピーク時には人数を増やすなど柔軟に計画します。
スタッフ全員にブランドや商品の特徴、接客方針を共有し、接客マニュアルやレジ操作手順も事前にトレーニングしておきます。ロールプレイやシミュレーションで開店前にオペレーションの練習をすると安心です。また、急な欠員に備えて予備要員を確保しておくとトラブル時に慌てずに済みます。スタッフにはイベントの趣旨や目標も伝え、モチベーション高く臨めるよう朝礼で意識合わせを行う準備もしておきましょう。
出店日の約1か月前から、集客施策を段階的に展開します。告知開始が遅すぎると十分な集客が見込めないため、少なくとも1か月前から徐々に情報発信を始めるのが効果的です。まず出店場所や日程が決まった段階で、ターゲット層に届くようプレスリリースやSNS公式アカウントで情報公開します。
オンラインではX、やInstagram、Facebookなどで告知し、商品や店舗準備の様子を定期的に投稿して期待感を高めます。Facebookイベントページを作成し、「興味あり」ステータスのフォロワーを集めて情報を届けるのも有効です。オフラインでは開催エリア周辺のカフェやショップ、美容室などにポスター・フライヤーを置かせてもらい、その地域によく訪れる新規客にリーチします。既存顧客にはDMやメールで招待状を送り、来場特典や限定商品情報を伝えて来店動機付けを行います。
出店2〜3週間前にはSNS広告やリスティング広告で広域にもアプローチし、1週間前からは「今週末の予定」を立てる層に向けて再度リマインド投稿します。前日には「いよいよ明日オープン!」とワクワク感を煽る最後の告知を行いましょう。宣伝費は全体予算の10〜20%が目安ですが、無料施策と有料広告を組み合わせて効率的に集客します。なお、宣伝に注力するあまり現場準備が手薄にならないよう、チームで役割分担し計画的に進めてください。
オープン直前の1週間は準備の総仕上げ期間です。まず搬入作業の計画を最終確認します。会場のオーナーや施設担当者に搬入出のルールを事前に問い合わせ、荷物搬入ルートと時間(館内の搬入口やエレベーターの使用可能時間帯、出入り方法)、車両搬入(車で搬入する場合の駐車場所・許可、搬入可能な車両サイズ)、宅配便送付先(事前に商品や什器を送る場合の受取可能な住所・日時)、備品貸出(会場側で台車等を貸してもらえるか、ゴミの回収方法はどうするか等)をチェックしましょう。
その上で搬入当日の人員を確保し、役割を決めておきます(例:トラック運転手1名、荷受け2名など)。搬入用の道具類(ハサミ、カッター、ガムテープ、ゴミ袋、台車、脚立、清掃用具など)も前日までにまとめて準備します。搬入作業は体力を使い時間も読みにくいため、余裕を持って開始し、ディスプレイ設営まで完了させます。レジや照明の動作確認、商品の陳列最終チェックを行い、前日のうちに一通りシミュレーションして問題点を洗い出しましょう。
什器の配置や看板の位置は実際に通行人目線で確認し、思ったより目立たなければ配置換えや照明の調整を行います。スタッフとも最終打ち合わせを行い、当日の流れや担当、緊急連絡系統を共有します。十分な睡眠と体調管理も含め、万全の状態で初日を迎えられるよう準備しましょう。
ポップアップストア開店当日は、限られた営業期間の中でもっとも重要な日です。以下のチェックリストを確認し、スムーズな運営と集客アップを図りましょう。
ポップアップストアは短期決戦です。限られた一日一日が勝負となるため、以下のポイントを意識しましょう。
計画的かつ着実な事前準備が、ポップアップストア成功のカギとなります。初開催では不安も多いですが、段取りさえ押さえれば初心者でも十分にやり遂げられます。しっかりと手順とチェックリストを活用し、出店計画を練りましょう。
規模にもよりますが、1,000万~2,000万円(2024年8月時点)(※)の予算がかかることが多いポップアップストア。出店するからにはブランドの認知向上や売上アップなど、目標必達は欠かせません。そのために出店する業界を得意とする運営会社を選ぶことが第一です。こちらでは「食品」「ファッション」「IT」3つの業界において、得意分野が際立つ3社をご紹介します。
※参照元:THE・STANDARD公式HP(https://t-standard.jp/2024/06/15/popupshutten2/)


